「工業・情報化部事務局及び市場監督管理総局事務局による、自動車企業におけるサプライヤーへの支払いの適正化及び支払期間管理の最適化を推進することに関する通知」
2026年9月2日、工業・情報化部事務局と市場監督管理総局事務局は共同で「自動車企業におけるサプライヤーへの支払いの適正化及び支払期間管理の最適化を推進することに関する通知」(工信庁連通装函〔2026〕424号、以下「通知」という、同日施行)を公布した。適用対象は、中国国内で道路自動車生産企業の参入資格を取得し、自動車の研究開発・設計、生産・製造に従事する企業である。通知は、全体的な要件、支払規範指針、実施措置の3つの部分に分かれており、そのうち支払規範指針は計8項目で、主な内容は以下の通りである。
一、支払期間の起算及び検収規則
サプライヤーの支払期間は、検収合格日から起算される。連続した納入については、協議の上で納入周期を決定することができる(原則として1ヶ月を超えないものとし)、周期の中間点から支払いまでの期間は、支払期間の上限を超えてはならない(支払規範指針(一))。一般的な生産用資材については、自動車メーカーは受領後3営業日以内に検収を完了しなければならない。3営業日を超えて検収が行われなかった場合は、検収合格とみなされる。車両への搭載検証が確実に必要な部品については、受領後5営業日以内にラインオフ検査を完了しなければならない(支払規範指針(二))。この条項は、自動車メーカーが検収を遅延させることで事実上支払期限を延長することを規制するものであり、自動車メーカーが正当な理由なく検収を遅延させた場合、部品サプライヤーは、これに基づき支払期限の起算時点が確定したと主張することができる。
二、支払期限と支払方法
契約で定められた支払期限は、自動車メーカーが公に約束した支払期間を超えてはならず、期限を過ぎた場合は法に基づき利息を支払わなければならない(支払規範指針(三))。支払方法は双方の協議により決定し、現金又は銀行引受手形の使用を優先することが推奨される。サプライヤーに対し、商業引受手形やサプライチェーン手形などの非現金決済手段の受け入れを強制し、又は事実上の強制をしてはならない。非現金支払いを約定する場合は、契約書において割引費用の負担主体を明確にしなければならない(支払規範指針(四))。
三、価格交渉期間中の先行支払いと中小企業の保護
価格交渉期間中、継続的な取引については前期契約価格の90%以上を先行支払いとし、非継続的な取引については業界平均価格又は指定単価の70%以上を先行支払いとする(支払規範指針(五))。中小企業のサプライヤーに対しては、30日以内の支払いを推奨し、最長でも60日とする。契約で支払方法が定められていない場合に限り、現金決済を義務付け、商業手形による代替を認めない(支払規範指針(六))。なお、30日及び60日は推奨目標であり、強制的な上限ではないことに留意する必要がある。
四、その他の規則と実施措置
通知では、例外事案の取り扱い、長期協力及び契約管理などについても規定している(支払規範指針(七)、(八))。実施措置では、常設的な監督・検査体制の構築が求められており、多額の未払金、悪意のある支払期限の延長、苦情の多い完成車メーカーに対しては、合同で指導・事情聴取を行い、是正を促すとともに、自動車メーカーに対し、毎年7月末及び1月末までに半期・年次状況報告書を提出するよう求めている。中国における日系自動車メーカーの合弁企業が、すでに完成車生産の認可資格を取得している場合、それ自体が適用対象となる。日系部品サプライヤーは受益者であり、通知に基づき、検収期限、支払期間及び決済方法に関する権利を主張することができる。






