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ホームページ > 論文/書籍 > 法律考察 > 『契約の行政監督管理弁法』

『契約の行政監督管理弁法』

 2023-07-17111
[要約]契約の違法行為規則、12年ぶり改正

概 要

国家市場監督管理総局は518日、『契約の行政監督管理弁法』(国家市場監督管理総局令第77号。以下、「管理弁法」)を公布した。202371日より施行される。

管理弁法は、次の4方面から重点的に着手し、契約の行政による監督管理の法治の基礎をさらに堅固にしている。1つ目は、契約を利用して市場秩序を乱し、国家の利益、社会の公的利益行為を脅かす行為の監督管理を強化する。架空の契約主体の資格もしくは他人の名義を盗用したり不正使用したりして契約を締結し、悪意のある結託、賄賂、脅迫などの手段で契約などを締結したりすることなどの禁止状況を列記し、市場秩序を適切に維持する。2つ目は、定型条項に対する規制の強化。経営者が定型条項を利用して自身の責任を軽減又は免除し、消費者の責任を重くし、消費者の権益を排除もしくは制限する規定を禁止し、経営者が定型条項を使用する際に顕著な方法で消費者の注意を喚起し、消費者の知る権利、自主的選択権などの権益を確実に保障しなければならないことを要求している。3つ目は行政指導の強化。特定の業界もしくは分野について、市場監督管理部門は関連部門と共同で契約模範文書を制定し、社会公衆に無料で閲覧、ダウンロード、参照・使用に供することができる。4つ目、契約の違法行為に関する取締方法と法的責任を明確にし、違法行為に対する懲戒を強化する。

管理弁法の規定に適応し、現在の監督管理情勢を加味するため、企業は以下のいくつかの方面から契約コンプライアンス業務を進めなければならない。

1、市場監督管理総局のオフィシャルサイトを通じて必要な契約書のフォーマットを検索・ダウンロードし、その契約書のフォーマットを見本として会社の既存契約書のテンプレートを修正、あるいは会社の実情を勘案して、契約書のフォーマット上に補足・修正を行い、会社が使用する定型契約書が管理弁法の規定に合致することを保証する。

2、定期的に会社が使用している契約書のフォーマットもしくは定型契約書を修正、改善し、消費者の合法的な権益を禁止または制限する条項を使用しているかどうかを調べる。それは例えば、数量、品質、価格などの重要な内容について目立つ方法で消費者の注意を喚起しているかどうかである。店内の掲示については、発表された通知、声明なども同様に重視しなければならない。

3、電子の形式で契約を締結する場合、管理弁法の要求に基づき、消費者に明瞭・全面的・明確な指針を与え、消費者が契約書を便利かつ完全に閲覧やダウンロードできるよう保証しなければならない。

4、従業員の教育を強化し、従業員が消費者と契約を結ぶ際には契約の中の重要な内容を指摘し、消費者のために詳細な説明ができることを保証し、消費者の知る権利を保障しなければならない。契約締結後、双方が締結した書面による契約書を消費者に渡して保存しなければならない。