「中共中央・国務院 新質生産力の発展に関する意見」
2026年10月9日、中共中央・国務院は『新質生産力の発展に関する意見』を発布した。同意見は、外資による科学技術イノベーションへの参加の奨励やデータ越境流通の促進などについて前向きな政策姿勢を示しているが、具体的な実施に当たっては、今後策定される補完規定及び関連制度の要件を踏まえる必要がある。主な内容は以下のとおりである。
1、外資による科学技術イノベーションへの参加の奨励
意見は、外資系ベンチャーキャピタル、国際標準機関などの中国進出を奨励し、外資の科学技術園区、共同研究室などのイノベーションプラットフォーム建設への参加を奨励している。中国国内での研究開発投資の拡大、研究開発センターの高度化又は中国の科学技術イノベーションエコシステムへの参加を計画している日系企業にとって、同政策は中国のイノベーション活動へのさらなる参加に向けた政策上の参考となるものである。
2、データの越境流通の円滑化の推進
意見は、効率的で便利かつ安全なデータの越境流通メカニズムの構築を提唱しており、データの越境流通の促進とデータ安全の保障との間でバランスを図る政策方向性を示している。ただし、関連する記述は政策指針にとどまる内容であり、具体的な適用範囲、実施条件及び補完措置については、今後の規則により確認する必要がある。企業が既存のデータの越境移転に関するコンプライアンス義務を免除されたと直ちにみなすべきではない。
中国国内に研究開発センター、共同研究室又は越境技術協力プロジェクトを有する日系企業は、データの越境流通に関する政策及び補完規則の更新を継続的に注視し、対象となるデータの種類、処理目的及び越境移転のシナリオに応じて、現行のコンプライアンス要件を確認する必要がある。同時に、企業は同意見を中期的な研究開発投資及びイノベーション協力の展開方針の参考としつつ、業務の発展を進めるとともに、データセキュリティ及び越境移転管理メカニズムを継続的に整備することができる。






