「産業チェーン・サプライチェーン安全調査工作弁法」
2026年6月24日、商務部は「産業チェーン・サプライチェーン安全調査工作弁法」(商務部公告2026年第24号、以下「弁法」という。同日施行)を公布した。弁法は「産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する国務院の規定」(国務院令第834号)に基づき制定されたもので、計22条からなり、主に調査の開始条件、手続き・手段、対抗措置の種類、波及ルール及び国内における協力義務を規定している。具体的な内容は以下の通りである。
一、波及リスク
商務部は、外国の組織又は個人に対し、輸出入の制限、国内投資の制限、取引・協力の制限、人員の出入国の制限などの措置を講じることができる。上記の措置は、当該外国組織が「実質的に支配し、又はその設立・運営に関与する組織」にも同時に波及し得る(第18条第2項)。
日本企業に対しては、中国現地法人と親会社との間の株式支配関係及び技術データの越境状況を速やかに整理し、波及リスクを評価するとともに、親会社の輸出管理に関する意思決定において、中国法に基づくコンプライアンス上の考慮事項を盛り込むことが推奨される。
二、協力義務と不利な推定(第8条、第12条、第19条)
関係当事者は、商務部による質問、資料閲覧、アンケート、実地調査などの調査に協力しなければならない(第8条)。調査に協力しない場合、商務部は既に把握した事実に基づき直接認定を行うことができる(第12条)。対抗措置を履行しない国内組織は、政府調達、入札、国境を越えたデータ流通、及び人員の出国など、多岐にわたる制限に直面する(第19条)。
三、調査の開始要件と手続き
開始要件には、主に外国の国家又は組織による対中差別的制限措置、及び外国の組織又は個人が市場取引の原則に違反して中国主体との正常な取引を中断した場合が含まれる(第3条)。国内法人は商務部に証拠を提出して調査の開始を申請できる(第5条)。また、商務部は職権に基づき自主的に調査を開始することもできる(第7条)。






