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「多国籍企業の本外貨クロスボーダー資金集中運営業務に関する通知」

 2026-09-2925
[要約]多国籍企業の本外貨資金プールの全国展開

2026年8月14日、中国人民銀行と国家外貨管理局は共同で「多国籍企業の本外貨クロスボーダー資金集中運営業務に関する通知」(銀発〔2026〕163号、以下「通知」という)を公布し、2026年9月14日から施行する。この資金プール業務は、これまで北京、広東(深圳を含む)での試験的な運用に限定されており、その他の地域の多国籍企業は申請できなかったが、2026年9月14日より全国に拡大される。これに先立ち2025年12月には、大手多国籍企業を対象とした本外貨統合型資金プールが全国で導入されたが、その参入要件は比較的厳しかった。今回拡大されるバージョンは参入要件が低く設定されており、中小規模の多国籍企業を対象としている。全文は計24条からなり、主な内容は以下の通りである。

一、参入条件

多国籍企業が資金プール業務を展開するには、財務上の基準及び基本的なコンプライアンス要件を満たす必要がある。

財務上の基準(以下のいずれかの条件を満たせばよい):


一般地域

自由貿易試験区

条件一

国内のグループ企業の前年度の国際収支の規模の合計が7億元(人民元)以上である

≥3.5億元

条件二

国内のグループ企業の前年度の売上高の合計が10億元以上であり、かつ、海外のグループ企業の前年度の売上高の合計が2億元以上であること

国内が5億元以上、かつ海外が1億元以上

自由貿易試験区の要件が半分に引き下げられた。日本企業のグループが自由貿易試験区内に登録済みのグループ企業を有する場合、その企業を主幹企業として申請することで、要件の半減が適用される。

財務基準に加え、国内外のグループ企業が合計3社以上であること、直近2年間に重大なクロスボーダー収支に関する法令違反がないこと、主幹企業及び貿易外国為替収支名簿に記載されているその他のグループ企業の貨物貿易の分類がいずれもA類であること、国内のグループ企業がクロスボーダー人民元業務の重点監督リストに掲載されていないことなどの条件を満たす必要がある(第3条)。金融機関、地方政府の融資プラットフォーム企業、及び不動産企業は参加できない。ただし、財務会社が主幹企業となる場合はこの限りではない(第1条)。

二、クロスボーダー資金調達の限度額と資金の使途

初期段階において、対外債務の集中総合係数は3.5倍(クロスボーダー資金調達のレバレッジ率2×マクロプルーデンス調整係数1.75)、対外貸付の集中総合係数は0.6倍(レバレッジ率1×マクロプルーデンス調整係数0.6)である(第8条)。監督当局は、マクロ経済情勢に応じて上記のパラメータを調整することができる。多国籍企業は、集約比率を自主的に決定し、同一口座を用いて人民元及び外貨資金を管理することが認められる。

三、届出と事後管理

多国籍企業による資金プール業務の展開は届出管理の対象となり、主幹企業が所在地の外国為替局分局に申請を行う。為替決済資金は資金主口座に直接留保することができる。取引の真実性及び適法性が保証されている場合、提携銀行に真実性証明資料を提出する必要はない(第13条、第16条)。届出通知書の発行後1年以内に国内資金主口座を開設せず、実際に業務を開始しなかった場合、自動的に失効する(第5条)。提携銀行及び主幹企業は、それぞれ関連書類及び証憑を5年間保存し、検査に備えるものとする(第19条、第20条)。多国籍グループの中国地域における資金集約の効率は著しく向上する。

新政策施行後、上海、天津、浙江、福建、山東、重慶、安徽などの地域では、すでに企業が届出を完了し、実際に業務を開始している。日本企業は、所在地の外国為替管理局分局に具体的な届出手続きについて問い合わせることができる。


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