「産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する国務院の規定」
近年、米国などの国々は、中国の産業チェーン及びサプライチェーンに対して一連の制裁措置を実施している。中国の産業チェーン及びサプライチェーンの安全を確保するため、国務院は2026年4月7日、「産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する国務院の規定」(国務院令第834号、以下「規定」という。同日より施行)を公布した。本規定は計18条からなり、主な内容は以下の通りである。
一、外国の国家、地域及び国際組織に対する調査と対抗措置(第14条)
■安全調査:国務院は、国際法に違反し、産業チェーン・サプライチェーンにおいて差別的な禁止又は制限等の行為を行う者に対し、安全調査を実施する権限を有する。
■対抗措置:貨物・技術の輸出入又は国際サービス貿易の禁止・制限、特別費用の徴収、関連組織・個人の対抗措置リストへの掲載などを含む。
二、外国の組織・個人に対する調査及び対抗措置(第15条)
■安全調査:国務院は、正常な取引を中断し、差別的な措置を講じ、わが国の産業チェーン・サプライチェーンの安全を損なう、又は脅かす行為について調査を行う権限を有する。
■対抗措置:対中輸出入、国内投資、取引・協力の禁止又は制限、人員の入国、就労又は滞在の制限など。
三、現地法人及び個人の履行義務
規定に基づき、現地法人及び個人は上記の対抗措置を履行しなければならない。これに従わない場合、企業は入札・落札、国際サービス貿易等の活動が制限されたり、国外からのデータ及び個人情報の受領・国外への提供が制限されたりする可能性がある。個人は出国、滞在又は居住などが制限される可能性がある(第16条)。
四、産業チェーン・サプライチェーン情報の保護
規定に基づき、違法に産業チェーン・サプライチェーンの調査又は情報収集活動を行った場合、当局は相応の措置を講じることができる (第13条)。
現時点では、規定の具体的な内容はまだ明確ではないが、グローバルサプライチェーンの透明化の影響を受け、企業は中国からの製品に対して産業チェーン・サプライチェーン調査を実施する可能性がある。同時に、外国企業が産業チェーンの安全を脅かす行為を行っていると認定された場合、国務院も安全調査を開始し、相応の対抗措置を講じることができる。したがって、規定の適用状況及びその関連規則の公布について、引き続き注視する必要がある。






