『国務院関税税則委員会による2023年関税調整方案に関する公告』
[要約]医療品、消費財など1,020品目の関税引き下げを発表
概 要
国務院関税税則委員会は12月29日、『国務院関税税則委員会による2023年関税調整方案に関する公告』(税委会公告2022年第11号。以下、「公告」)を公布した。2023年1月1日より一部商品の輸入関税を調整する。
「公告」によると、ニオブ酸リチウム、燃料電池に用いる酸化イリジウム、風力発電機用のローラーベアリングといった製品の輸入関税を引き下げる。そのうち、ニオブ酸リチウムは半導体の生産材料で、酸化イリジウムは自動車産業で用いられる重要な原材料である。ローラーベアリングは風力発電に用いられる部品である。
「公告」ではまた、2023年にカリ肥料、鍛造・圧延を行っていないコバルトに対してゼロ関税を実施、一部の木材および紙製品、ホウ酸といった商品の輸入関税を引き下げるとしている。
この他、2023年7月1日より、62品目の情報技術製品の最恵国税率について第八段階目の税金引き下げを実施すると明記。調整後の中国関税における全体の水準は7.4%から7.3%に引き下げられる。中国は2016年、「情報技術協定」で広範囲の製品に対して最初の税引き下げを実施、現在までに7段階の関税引き下げを実施している。