「市場参入ネガティヴリスト(2025年)」
統一された開放性と競争秩序のある市場システムを構築し、公正、開放かつ透明な市場規則を確立するため、国家発展及び改革委員会並びに商務部は2018年に『市場参入ネガティヴリスト』を公布した。前記リストには中国における禁止又は政府の許認可を得てから投資・経営できる産業、分野及び業務が明記されている。これに掲載されていない産業、分野及び業務は、外商投資企業を含むすべて種類の事業主体は参入できる。今回の改定以外に、市場参入ネガティヴリストは施行以来計3回の改定が行われ、禁止又は制限対象項目は削減一方である。
市場参入制度をさらに改善し、市場における健康的な競争を促進するため、2025年4月16日、国家発展及び改革委員会、商務部及び国家市場監督管理総局は共同で『市場参入ネガティヴリスト(2025年)』(以下、2025年リストという)を公布した。2025年リストは公布日から施行される。
2025年リストによると、項目の数は106に削減された。印章彫刻業は許可制度から届出制度に改定、コンピューター情報システムセキュリティ専用製品の販売業務は強制的な国家基準に基づく検証・認証システムに改定といった一部の全国的な措置が直接に削除されたこと、ドラマ制作単位の設立、薬品の卸売及び小売企業の設立、薬品及び医療機器のインターネット情報サービス、医療機関による放射性薬品(第1類及び第2類)の使用、新型電気通信サービスの試験的運営、樹木の種の輸入及び増値税の発票の印刷などの管理措置の取り消しといった一部の全国的な措置が緩和されたこと(関連分野には必要な市場参入管理措置が保留されたが、参入プロセスがさらに簡易化された)、地方における交通・物流、ロジスティクスの代理、車両リースサービス及び生産的なスクラップ金属の購買業に関する管理措置を緩和して地域間の市場障壁の打ち破れ、船舶の設計・製造、ワインの生産・経営及び権利型大口商品取引などに関する地方的な管理措置を取り消して統一された全国参入の実施といった一部の地方的な措置が削除されたこと。
但し、2025年リストには、民間用ドローン運営合格証明書の発行(マイクロドローンを除く)、電子タバコなどの新型タバコ製品の生産・卸売及び小売業務の承認、医薬及び医療機器のオンライン販売の参入条件などに関する項目は追加された。