概　要

四川省人民代表大会常務委員会は5月30日、『四川省安全生産条例』（以下、「条例」）を公布した。2023年9月1日より施行される。

条例は、総則、生産経営事業者の安全生産保障、従業員の安全生産権利義務、安全生産の監督管理、生産安全事故の緊急救援と調査処理、法律責任、附則の全７章78条からなる。

条例では、生産経営事業者の主体責任、所在地管理責任、部門監督管理責任、応急部門総合監督管理責任、そして従業員、労働組合、業界組織、第三者サービス機関の職責をさらに明確にし、生産経営事業者が請け負い、従業員が参与し、政府が監督管理し、業界が自主規制し、社会が監督する安全生産業務のメカニズム構築を明確化した。

さらに国有と国有資本支配の生産経営事業者の安全生産責任制評価の結果を規定し、生産経営事業者の責任者の経営業績評価管理を組み入れた。作業場所と作業秩序を規範化し、強制的な組織生産の規定違反を行ってはならず、人為的リスクを引き下げることを要求している。

条例はまた、巡回検査、考課、事実確認の聞き取り制度を設け、政府や各部門の法に基づく職務履行を促している。安全生産の通報・苦情の方法を明確化し、社会公衆による安全生産監督への参与を利便化している。また、周辺の省との安全生産業務への協力も強化している。生産安全事故の救援と調査処理における事故調査方法および期限も明確にしている。期限通りに事故の是正、実行状況の評価を展開し、事故の繰り返しの発生を防止することも規定。この他、従業員の安全生産権利を保障していない、リスク評価を規定通りに展開していない、危険作業規定を順守していないなどの安全生産の違法行為に対しては、相応の法律責任を設定している。公務員が安全生産業務において職務を果たさず責任追及を受けている、職責を果たした場合の責任免除に対しても原則性の規定を定めている。